★☆★★☆★ 1月10日の 『キノコレ』 ★☆★★☆★
「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45〜『grace』の中でお送りしています。
今週は、紀伊國屋書店富山店 奥野晃英さん からオススメの本をご紹介いただきます。
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本年最初のキノコレは、本格派ミステリー作品で始めます。
年末に発表される「このミステリーがすごい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」等
昨年のミステリー作品で極めて高い評価を得た海外ミステリーの傑作、
陳浩基作 天野健太郎訳 『13・67』 です。
作者の陳浩基氏は、香港出身のミステリー作家。
一般ではまだ馴染みが薄い「華文ミステリー」、すなわち「中国語ミステリー」の第一人者で、
日本では2011年に日本での初翻訳作品「世界を売った男」が
第二回島田荘司推理小説賞を受賞しています。
本作、『13・67』の主人公は、香港警察の「生ける伝説」クワン警視。
その卓抜な操作能力から「名探偵」「天眼」とも謳われる彼が関わった6つの事件が、
中編形式で、2013年から2003年、1997年、1989年、1977年、1967年と
現在から過去へと遡って描かれています。
この1章ごとに時間を遡っていくという独特の書き方。
2013年の1章では病魔に侵され、動く事も喋る事も不可能な状態という
驚きのシチュエーションで犯人を追い詰めていくクアン警視ですが、
2章以降に、まだ現役の頃の活躍が描かれます。
印象としては、常に冷静沈着な知的なおじ様でしょうか。
だからと言って嫌味は無く、
1章では彼を信じる後輩であり弟子のコー刑事を始め、
作中に登場する同僚たちからも慕われるのが分かる気がします。
個人的にドケチっぷり、広東語で「度奴(ドーソッ)」
がチョイチョイ顔を出してくるのが、とてもチャーミングでした。
海外発の本格ミステリー、『13・67』は
当店、文学コーナーエンド台で展開しておりますので、是非ご覧下さいませ。
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<『Takt』のバックナンバーフェア>
紀伊國屋書店富山店では、1/16(火)から2/25(日)まで
富山の情報誌『Takt』のバックナンバーフェア を当店雑誌コーナーで行います。
お客様から、バックナンバーのお問い合わせの多い雑誌の上位に挙げられる
『Takt』ですが、大変お待たせ致しました。
読みたかった号やお店で見かけて気にはなっていた号など、
たくさん取り揃えますので、是非いらして下さい。
また、1/31(水)から、2/15(木)までは Taktオリジナルバックの展示 も行います。
こちらは展示のみとなりますが、Taktファンの皆様、必見でございます。
そして、バックナンバーとなりますので、商品の数には限りがございます。
品切れの際は、ご容赦下さいますよう、お願い致します。
本年、2018年もスタッフ一同、
お客様に気持ちよく本を選んで頂けるようつとめて参ります。
ご来店、心からお待ちしております。
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紀伊国屋書店富山店
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間: 10:00〜20:00
HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/
※今月の店休日 ・1月24日(水)
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