★☆★★☆★ 10月3日の 『キノコレ』 ★☆★★☆★
「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45〜『grace』の中でお送りしています。
今週は、紀伊國屋書店富山店 奥野晃英さん からオススメの本をご紹介いただきます。
***
『死に山〜世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』
本日ご紹介する本は、ノンフィクションで売れている一冊、
ドニー・アイカー著 『死に山〜世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』 です。
「ディアトロフ峠事件」、お聞きになった事がある方はいらっしゃるでしょうか?
私は、この書籍で初めて知りました。
時は今から約六十年前の冬の最中。
当時のソヴィエト、現在のロシア中央にそびえるウラル山脈オトルテン山で、このいたましい事件はおきました。
男女合わせて9名が遭難の後、亡くなったのです。
うち8名は大学トレッキング部でも指折りのベテランの学生とOB。
残り1名も途中参加ながら37才のベテランのトレッキングインストラクターです。
さらに、準備は万端に整えていたにも関わらず起こってしまった悲劇でした。
しかし、9名の若者の死亡という悲劇以上に、
いくつかの不可解な点によって世間の好奇の目を引きつけます。
「テントから1キロ半も離れた場所で、別々に遺体が発見された」
「その遺体は、いずれも零下30度中で、防寒着もまとっていない状態」
「ほぼ全員が、靴すら履いてない」
「チームのうち、3名は骨折などの重傷が死因」
「事件に関する最終報告書は『未知の不可抗力』によって死亡とだけ記録」
著者であるアメリカ人、ドニー・アイカー氏は、ドキュメンタリー映画作家。
単なる好奇心を満たすためだけでなく、
インターネットもGPSも無い中で9人の若者が行った
「探検旅行」に垣間見た純粋さに惹かれて、この謎多き遭難事件の真相に挑みます。
この悲しく、不可解な遭難事故は事実です。
しかし、それを決して面白おかしくではなく、
雪と氷に阻まれた謎を解き明かそうとする著者の熱量を感じる文章でした。
ノンフィクションだから味わえる熱量と言うのでしょうか。
骨太のノンフィクションを感じたい方は、是非手に取ってみて下さい。
『死に山〜世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』は、
当店文学ノンフィクションの棚で展開しております。
***
<紀伊國屋書店富山店からのお知らせ>
手帳・日記・家計簿・カレンダー
気づけば、早いものでもう10月、今年のカレンダーも後3枚だけを残すところとなりました。
そんな中で、当店紀伊國屋書店富山店では、
来年2019年の手帳・日記・家計簿を10月13日(土)より、カレンダーを10月16日(火)より
中央イベントスペースにて大展開致します。
去年からレジの場所変更により、売り場スペースが広くなりましてご好評を頂いておりますが、
今年も広く見やすい売り場を設けますので、皆様、もう少しお待ちくださいませ。
皆様のご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております。
***
紀伊国屋書店富山店
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間:: 10:00〜20:00
HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/
※今月の店休日: なし
|