★☆★★☆★ 10月17日の 『キノコレ』 ★☆★★☆★
「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45〜『grace』の中でお送りしています。
今週は、紀伊國屋書店富山店 奥野晃英さん からオススメの本をご紹介いただきます。
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本日ご紹介する本は、定年後のサラリーマンにスポットライトを当てたベストセラー
『終わった人』の内館牧子さんが放つ、終活小説 『すぐ死ぬんだから』 です。
タイトルの『すぐ死ぬんだから』。
普通なら、ぼやきや愚痴に聞こえるこの言葉も「とある女性」にかかれば-
「私ら平均寿命まであと十年ないじゃない。どうせ『すぐ死ぬんだから』、
生きてる間は着たいものを着て、若々しく楽しみたいと思わない?」
と言い放たれます。
また、彼女は「人は中身よ」なんて一般論には、一切耳を傾けません。
徹頭徹尾、まず見た目重視です。
「六十代に入ったら、男も女も絶対に実年齢に見られてはならない」
むしろ実年齢に見られないよう努力すべきだという信条を持ち、
その美しさと若さを保つ努力を惜しまない「とある女性」こそ、
本作主人公忍ハナ、御年78歳です。
見た目の若々しさ、そして地の文で垣間見える彼女の「毒舌」っぷりに驚かされますが、
その家庭は多少問題はあるものの、いたって平和。
長年苦労して営んできた酒店は息子に譲り、
「ハナと結婚してよかった」が口癖の穏やかな夫岩造と隠居生活を楽しんでいます。
しかし、彼女の身に降りかかるある悲劇をきっかけに、
思いがけない人生の転機を迎えることになります。
果たして、彼女の老後はどういう結末を迎えるのでしょうか。
一見、破天荒に見える主人公のハナさん。
同級生には信条の事でチクリと嫌味を言われたりもしますが、
一方で子供や孫には頼られ、またそのファッションセンスを褒められたりもして、
とても生き生きとしている姿が印象的でした。
本作『すぐ死ぬんだから』は、当店文学コーナーエンド台で展開しております。
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<紀伊國屋書店富山店からのお知らせ>
当店、紀伊國屋書店富山店では、来年2019年の手帳、日記、カレンダーを
中央イベントスペースで大展開しております。
お問い合わせもたくさん頂きましたが、大変お待たせいたしました。
昨年から展開場所を広げて見やすくした事で、たくさんのお客様にご好評を頂いております。
また、人気の商品は売り切れる可能性もございます。
お求めは、お早めにお願い致します。
また、今年から珍しい輸入カレンダーも扱っております。
そちらも是非一度ご覧下さい。
皆様のご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております。
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紀伊国屋書店富山店
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間:: 10:00〜20:00
HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/
※今月の店休日: なし
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