★☆★★☆★ 9月4日の 『キノコレ』 ★☆★★☆★
「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45〜『grace』の中でお送りしています。
今週は、紀伊國屋書店富山店 奥野晃英さん からオススメの本&フェアをご紹介いただきます。
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さよならの儀式
本日、ご紹介する書籍は、宮部みゆきさんの『さよならの儀式』でございます。
本作は、表題作「さよならの儀式」を始めとして、
今の世界よりほんの少しだけ違った世界を舞台にした作品、8作を収録した短編集となっております。
虐待を受ける子供と、その親を完璧に救済する事を目的とした法律「マザー法」。
そんな法律が制定された世界の、ある家族を描いた作品-「母の法律」
現実世界でも至るところに設置され、時には犯罪捜査の強い味方になるもの、「監視カメラ」。
妙にその監視カメラを気にする老人のお話-「戦闘員」
20年前、あるいは10年前に今の世界を覗いたら…
使い方の分からない物や言葉に囲まれているのではないでしょうか-「わたしとワタシ」
ロボットがこれからもっと普及して一家に一台の世界になったら。
人は彼らにどう接するようになるのかを描いた物語-「さよならの儀式」
妹とその不思議な「おともだち」。
姉は妹の体調不良をきっかけにそれに気付いてしまいます。
そして、もう一つの恐怖に直面するのです-「星に願いを」
凶悪事件を引き起こした少年は罪を償ったはずだった。
しかし、彼の意思とは全く別の存在がネット上では産声を上げていた-「聖痕」
早逝を惜しまれる日本SFの鬼才、伊藤計劃の絶筆を元に
円城塔が完成させた『屍者の帝国』の世界観から生まれた短編-「海神の裔」
その町には「保安官」がいる。
拳銃に警棒、手帳にバッジ、帽子を身にまとい、
彼が守る「町の平和の秘密」とは果たして何なのか-「保安官の明日」
以上8作品、最後にどんでん返しがあったり、あたたかさがあったり、
宮部みゆきさんらしい怖さがあったりと、非常に濃い作品たちが納められています。
1作1作は短めのお話ですので、宮部さんの雰囲気を知りたいという方にもオススメの1冊となっております。
『さよならの儀式』は、当店、文学エンド台にて展開しております。
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<紀伊國屋書店富山店からのお知らせ>
ユキコレ・キノコレフェア
続きまして、紀伊國屋書店富山店で展開中のフェアの紹介です。
紀伊国屋書店では、ユキコレとキノコレで紹介された書籍を集めたフェアを開催中です。
過去のラジオで紹介致しましたオススメの本を集めております。
紹介した本が気になる方は、ぜひチェックしてみてください!
◆日時 9/2(月)〜9/30(月)
◆場所 店内中央イベントコーナー
皆様のご来店をスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。
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紀伊国屋書店富山店
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間: 10:00〜20:00
店休日: 9月は無し
HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/
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