こんにちは、ゲスト さま
6月7日のキノコレ
 

★☆★★☆★  6月7日の 『キノコレ』  ★☆★★☆★  


「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45~『grace』の中でお送りしています。

今週は、紀伊國屋書店富山店  奥野晃英さん  からオススメの本をご紹介頂きます。


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 『三つの悪夢と階段室の女王』


本日ご紹介する本は、第35回小説推理新人賞受賞作、
増田忠則さんの『三つの悪夢と階段室の女王』 です。

本作紹介の前に、皆様「イヤミス」という言葉をご存知でしょうか。

最近、推理・ミステリー小説界隈でよく聞く言葉なのですが、
「読んでイヤな気分になるミステリー」の略称です。

人の悪意や不安を白日にさらし
読んでいる人間の心をざわつかせながらも強く惹きつける。
それはある種の怖いもの見たさなのでしょうか。
「イヤミス」作品はジワジワと広がりを見せています。

それを踏まえた上で、改めて本作『三つの悪夢と階段室の女王』を紹介します。

本作は四つの作品を収録した短編集です。

誘拐事件と犯人からの理不尽な要求に翻弄される男を描いた「マグノリア通り、曇り」。

通り魔に疑われた男が容疑を晴らすための顛末を描く「夜にめざめて」。

家族と自身に降りかかる不審事件、彼の過去が招いた悲劇を描いた「復讐の花は枯れない」。

マンションの踊り場で倒れていた、そりの合わない隣人を
たまたま見つけてしまった「私」の画策を描く「階段室の女王」。

以上四編どれも非常に現代的なリアルを持って迫ってきます。
ふと、こうした物語がどこかに転がっているのではないかと錯覚するほどに。
だからこそ、ゾクッとします。

個人的には表題にもなっている「階段室の女王」が、一番ゾクッときました。

本作品は文学新刊台で展開しています。
怖いもの見たさに自信がある方、是非挑戦してみてください。


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じっくり湿度の高めの作品の次は、
初夏にふさわしい爽やかなフェアのご紹介です。


「登山をモチーフにした雑貨及び書籍」フェア

当店中央Aカウンター横で
只今、本格的な夏山シーズンを前に
「登山をモチーフにした雑貨及び書籍」のフェアを展開しています。

雑貨はピンズバッチや手ぬぐいのような可愛いものから
熊鈴、ポンチョや雷鳥をモチーフにしたTシャツといった実用的なものも扱っています。

書籍は、隔週刊雑誌「DVD付きマガジン−日本の名峰」の他、
実際の登山に役立つ書籍を展開しています。

特に「日本の名峰」は、我らが「立山」を創刊号に持ってくる
大英断を出版社さんが下してくださったお陰で、
380冊入荷したものがあっという間に350冊売れてしまうというご好評を頂いています。

付録に立山MAPも付いてくるので、夏の登山のお伴に最適です。
数に限りもありますので、是非お早めにお求め下さい。

また、現在刊行されているのは創刊号「立山」と2号「槍ヶ岳」ですが、
7月5日(水)に発売予定の第4号では、
こちらも富山県が誇る名峰「剱岳」が特集されています。

ご予約は随時受け付けています。


皆様のご来店をスタッフ一同心からお待ちしています。


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紀伊国屋書店富山店  

住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F   
電話番号: 076-491-7031  
営業時間: 10:00~20:00  

HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/

※今月の店休日  6月は無し